6月, 2013年

「国外財産調書制度」がスタートします。

2013-06-20


 こんにちは、東京千代田区の都丸税理士事務所です。

会社設立、創業支援、創業融資等、会社経営に関わる様々なサポートを実施します。

さて、今回のコラムですが、「国外財産調書制度」に関してです。

■ 来年3月提出分からスタート

平成24年度税制改正で創設された「国外財産調書制度」が来年からスタートします。具体的には、平成25年12月31日における国外財産の保有状況を記載して、平成26 年3月17日までに提出する必要があります。

 

■ 制度の目的は?

この制度は毎年12月31日時点で5,000万円超の国外財産を保有する場合に、その財産の内容を記載した調書の提出を義務付けるもの。日本の税務当局の調査権限が及ばない国外財産の把握等を目的に創設された制度です。これは所得税や相続税の申告をしない人でも対象となり、また、罰則規定もあるので注意が必要です。

 

■ どのようなものを記載しなければならないか

預金や金融商品のケースが多いと予想されますが、外国株式や外国社債の場合、これを口座管理する営業所等が外国に所在するのであれば国外財産となります。一方、これを口座管理する営業所等が日本国内に所在するのであれば国外財産とはなりません。逆に日本株や我が国の国債であっても、これを外国金融機関の本店口座で管理している場合などは国外財産となります。要は、日本の税務当局の調査権限の及ばない財産であるかどうかと考えるとわかりやすいですね。

 

■ 制度の概要

(提出義務者)

居住者(「非永住者」の方を除きます。)で、その年の12月31日において、その価額の合計額が5千万円を超える国外財産を有する者です。

 

(提出期限)

その年の翌年の3 月15日までに提出しなければなりません。

 

(国外財産の価額)

国外財産の「価額」は、その年の12月31日における「時価」又は時価に準ずるものとして「見積価額」によることとされています。また、「邦貨換算」は、同日における「外国為替の売買相場」によることとされています。

 

(記載事項)

国外財産調書には、提出者の氏名、住所(又は居所)、国外財産の種類、数量、価額、所在等を記載することとされています。なお、所得金額が2千万円を超える方に提出義務がある「財産及び債務の明細書」には、国外財産調書に記載した国外財産に関する事項の記載は要しないこととされています。

 

(罰則)

イ.国外財産調書を提出期限内に提出した場合には、国外財産調書に記載がある国外財産に関して所得税・相続税の申告漏れが生じたときであっても、過少申告加算税等が5%減額されます。

ロ.国外財産調書の提出が提出期限内にない場合又は提出期限内に提出された国外財産調書に記載すべき国外財産の記載がない場合に、その国外財産に関して所得税の申告漏れが生じたときは、過少申告加算税等が5%加重されます。

ハ.国外財産調書に偽りの記載をして提出した場合又は国外財産調書を正当な理由がなく提出期限内に提出しなかった場合には、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処されます。

 

(参考情報)

国外財産の「価額」の意義や「見積価額」の算定方法の例示、外貨で表示されている財産の邦貨換算の方法については、以下の法令解釈通達が国税庁から発遣されています。

 

内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律(国外財産調書関係)の取扱いについて(法令解釈通達)