金融機関の決算書の見方(損益計算書の見られ方)

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こんにちは、東京千代田区の都丸税理士事務所の代表税理士都丸です。

当事務所では、会社設立、創業支援、創業融資等、会社経営に関わる様々なサポートを実施しています。

景気には波があります。

その景気に、零細、中小企業は大きく影響を受けます。

そして、金融機関の貸し出し状況も景気に左右されます。

しかし、どのような環境下でも、

いつでも資金調達できるような経営を行えること、

これが重要です。

さてこの「資金調達」

金融機関は、どのような基準で企業に融資を行うのでしょうか。

担保中心の審査を行っていた時期もありましたが、今現在は、決算書中心の審査が行われます。

今回から2回に分けて、金融機関の審査のポイントについてお話ししたいと思います。

1. 金融機関の融資審査のポイントについて

金融機関の融資の審査基準は各金融機関によって異なりますが、一般的には、審査は以下の4項目で判断されます。

財務内容: 財務内容が健全かどうか。

融資希望額とその資金使途: 希望額が妥当な金額かどうか。資金の使用目的は何か。

返済原資・返済見通し: 返済計画の確実性。 返済原資は利益、売上、資産の売却代金等のうちどれか。

担保・保証人

担保や保証人に不足があった場合でも、事業計画や交渉次第では、事業資金の借入を受けられることも多々あります。

そのため、事業計画書・金融機関との交渉(面談)がとても重要となります。

しかし、①の財務内容が健全でない場合、融資はとても難しくなります。

この財務内容は、前回のコラムでもご説明しました決算書のうち

「損益計算書」「貸借対照表」で判断されます。

2. 損益計算書のどこを見られるか?

融資を担当する金融機関の人は損益計算書を下から見ていきます。

当期純利益→経常利益→営業利益→減価償却費→役員報酬→その他の金額

今期の利益はどうか?

営業利益はどのくらい出ているか?

減価償却費はどの程度計上しているか?

役員報酬の金額はどれくらいか?

損益計算書は、その事業年度にどれだけの利益が獲得できたかを表しているわけですから、

「一番直近に利益が出たかどうか」を損益計算書で判断されるということです。

ただし、たとえ直近の当期純利益がプラスになっていたとしても、次の場合は注意です。

役員報酬の計上が少なすぎる場合

例えば

10万円/月 ×12ヵ月 = 120万円/年間

年間に120万円の報酬では、通常は生活できないですよね。このように役員報酬の計上額が少ない場合には、無理して利益を捻出しているという印象を持たれがちです。

減価償却費が計上されていない場合

減価償却費を計上すると赤字になるために、償却していない、つまり償却負担力無いと判断されてしまいかねないからです。

貸借対照表のどこを見られるかについては、次回のコラムでご説明させていただきます。

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