減価償却とは何だろう?(その2)
こんにちは、東京千代田区の都丸税理士事務所です。
当事務所では、会社設立、創業支援、創業融資等、会社経営に関わる様々なサポートを実施しています。
前回のコラムの続きです。
減価償却とは何だろう?(その2)
減価償却による【2つのずれ】
実は減価償却することによって、実際の感覚と損益計算書の表れ方にずれが生じてしまいます。
1.【資金繰りのずれ】
まず、一つ目のずれは、「資金繰り」です。
現金は買った時に出ていきます。
しかしながら、購入した年の損益計算書の費用には、減価償却の額だけが計上されます。
そのため、現預金残高の増加と損益計算書における利益が一致しないという現象が起きてしまいます。
結果、設備投資を多額にした事業年度は、黒字なのに現金が無いという現象が起きたりするのです。
2.【耐用年数のずれ】
もう一つのずれは、耐用年数です。
例えば、パソコン。
パソコンの耐用年数は4年です。
しかし、IT業界などの業界では、2、3年で買い替えるという企業もあります。
その場合でも、4年で償却しなければならず、実際の現場で使える期間より税法上の償却期間が長いことになります。
減価償却のメリットを経営に活用する
上記の”ずれ”を見ると、減価償却は経営にとって、悪いものと見えるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。
減価償却を積極的に活用できる場面を知っておくことが経営にとっては非常に重要です。
減価償却することによって生じる大きなメリットをご説明します。
【減価償却を選択することによる黒字の決算】
減価償却は複数年に渡って費用計上するものです。
そのため、単年単位で見ると、費用計上が少なくできるという側面があります。
どうしても黒字で決算したい場合は、減価償却をあえて活用するというケースがあります。
【費用の分散による節税効果】
前回のコラムでご説明しました通り、減価償却とは購入した建物等の資産の耐用年数に応じて費用を分散していくというものです。
一回で費用計上するわけではないので、毎年減価償却費が発生します。
これがどういうメリットに繋がるかというと、毎年の利益を減額計上できるので、法人税を抑えることにつながります。
まとめ
減価償却を正しく理解することは、会計処理を行う上で必須です。
ぜひ、正しい減価償却の理解をし、正しい会計処理を行うようにしましょう。
会計について理解を深めることでより効果的な経営を行うことができます。
そして、私のコラムが少しでも会計を理解するきっかけになればいいと思います。
実務においては、判断に難しい場合も多いと思いますので、実際の判断には税理士や会計士などの専門家に意見を聞くことをお勧めします。
会社設立して間もないという方は特に、いろいろな疑問もあると思います。
また、創業融資、創業支援にも力を入れておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。
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